画家としてのクレーグ

クレーグは美術学校で学んだわけでもなく、画家としての専門的な訓練を受けたことは一度もない。父ゴドウィンから受けた素質が、プライド、ニコルソンという二人組商業デザイナーとの交遊の中で花咲いたものである。

この才能は実作を重ねる中で習熟し、専門の舞台デザインを見事なものとし、折にふれての風景画も充分に鑑賞にたえるものであり、さらに『前進する演劇』のような画文集となって大成するのである。

「Gordon Craig Collection Catalogue」大谷女子大学図書館発行(昭和58年)より

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