ウッド・カッターとしてのクレーグ

クレーグがウッド・カットの技術を修得したのは、メイ・ギブソンと結婚してアクスブリッジに住んでいた頃である。ロンドンからの帰りの車中で偶然ジェイムズ・プライドと知り合いになり、プライドの妹の夫ウィリアム・プライドに引き合わされる。

プライドが版画を彫るのを横から見ていて感興を覚えたクレーグは、見よう見真似でウッド・カットの技術を身につける。この技術がやがてブラック・フィギュアを生み、クラナッハ版の『ハムレット』を生み、バジリスク版の『ロビンソン・クルーソー』を世に送り出すことになったのである。

「Gordon Craig Collection Catalogue」大谷女子大学図書館発行(昭和58年)より

【書誌・解説】

1936年 196p 23cm(ケース入り 25cm)

10冊の大学ノートを1冊に製本し、黒字で Woodcut List EGC と書いた赤い縁取りの布地を表紙に使用。

1-196まで頁記載あるが、p174-193は白紙。

Block No.は001-466まで記されているが未記入の番号もあり、実際は168片について、title・製作年・刷部数・値段・copyを売った人名・縮小画・覚書等を克明に記入。このBlock No.は、本館所蔵Woodcut collectionのProof No.と一致する。

表紙には Some 254 blocks listed out of about 400-、Bookplate, Blackfigure のBlockは含まないこと等を注記した紙を貼付している。

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